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ギヤボックス調査 その1 [整備・改造・試運転など]

前回の記事で、ハイパーダッシュ2を搭載した2車両の「ギヤ比が単純に1.2倍」と書きましたが、間違いというか正しい表現ではないので、ギヤボックスを分解して比較してみました。

まずは現行EF63やEF65のウォームギヤボックスです。
DSCF1422_1.jpg
モーター軸のウォームとギヤの数が少ないのが特徴ですね。
モーター軸→第1軸→第2軸→車軸の3段減速で、ギヤの枚数は1→20・8→24→12(車軸)となっています。
計算すると、ギヤボックスの減速比は「1:30」となります。


次は現行EF66 11&12号機のギヤボックスです。
DSCF1491.JPG
ピニオン→クラウン→スパーの各ギヤが並んでいて、プラレールでは多くの車両がこの形式のギヤボックスを採用しているようです。
減速は6段、モーター側から8→20・8→20・14→20・12→20・8→16→12となり、トータル減速比は「1:22.3」となります。


前回の走行会でEF66-12号機が6周ちょいでEF63が5周しました。
スタート誤差を考えれば6対5と考えて良く、その速度差は約1.2倍となりますが、ギヤボックス単体のギヤ比は約1.35倍になります。
個体差はあるとはいえ同じモーターと電池ですから、残るはギヤボックス形式の違いによる効率(抵抗)の差になります。
まぁ、3段変速と6段ですからどっちが抵抗が大きいかは言うまでもないでしょうね~・・・


また、抵抗が少ない(効率がよい)という事は騒音も少なくと言えます。
一番回転の高いモーター軸から1段で1/20まで減速するウォームと1/2.5しか減速しないクラウンギヤでは騒音は雲泥の差です。

これは一段目の軸だけでギヤボックスを組んでモーターを回してみれば分かりますが、プラレール動力車のあのモーター駆動音は、ほとんどがこの1段目のギヤの噛み合いの音です。
順に1枚ずつギヤを組んでいっても騒音はほとんど変わらないというか、ピニオンとクラウンギヤの部分での音が大部分なため、各部をグリスアップしたところでほとんど変化はありません。
つまり、回転数の高い所の音が大きいか小さいかで全体の騒音がほぼ決定されてしまいます。

一段目のギヤを組んだだけでウルサイ場合の多くが、モーターピニオンの磨耗かピニオンが割れていてギヤが円になっていない事が原因です。

そういう場合はミニ四駆用のピニオンギヤに交換します。
DSCF1557.JPG
紫色のがプラ製、銀色のは真鍮製です。

プラ製の場合、歯幅が狭くなるので、クラウンギヤが真ん中に当る位置に挿入します。
DSCF1509.JPG
これだけで新品時と変わらない騒音レベルになります。

なお、真鍮製ピニオンは耐久性はあるものの、相手のクラウンギヤの方が先に磨耗するのでお薦めしません。(騒音も変わらないか大きくなるかも)


ギヤボックスの分解やモーター交換など、まだまだネタはありますが今回はここで終了でします。

EF66とEF63のモーター交換 [整備・改造・試運転など]

先日、ミニ四駆用のモーターを2個購入したので、交換と試運転の感想など書いてみます。

今回購入したのはこれ。
DSCF1503.JPG
TAMIYAの「トルクチューンモーター」です。

前回の「HYPER-DASH2」は確かに素晴らしい性能なのですが、「サウンド連結EF63&あさま」の場合はスピードが早すぎて自分の中のイメージ(速度感)とのギャップが大きいので、もう少しスピードは落としてトルクはアップさせたい!という計算がありました。

パッケージに書かれている性能差は以下のとおりで、
推奨負荷トルク:ハイパーダッシュ2→1.4~1.9mN・m、トルクチューン→1.5~2.0mN・m
回転数:ハイパーダッシュ2→17200~21200rpm、トルクチューン→12000~14300rpm
(どちらも電圧が2.4~3.0Vの場合の値)
となっているので、トルクチューンモーターの方が回転数が低くなるけど、トルクは逆に増える計算です。
しかし、1.5Vもしくは1.2Vで運用するプラレールでは単純に比例計算になるとは限りませんので、比較のためにギヤボックスが同形式の車両で同時走行させてみます。

走行コースはこちら。
DSCF1537.JPG
ある程度の負荷を与える為に坂レールを使った3~4階建てになっています。
また、動力車単体と貨車を引かせた場合の状態も見てみます。
全ての車両に、新品の単2アルカリ乾電池を使用しています。


まずはEF63@トルクチューンモーター vs EF65@HYPER-DASH2の比較です。
DSCF1514.JPG
1階がEF63で、2階がEF65です。

トルクチューンが3周する間にハイパーの方は4周したので、3割の速度差になります。

次は貨車を引かせてみます。
DSCF1518.JPG
引かれる人達?

1階がトルクチューンモーター、2階がハイパーダッシュ2です。

今回も3周vs4周なのですが、動力車単体の時より若干差が広がっているようです。


引き続きバトル開始。
DSCF1534.JPG
EF66 11号機 ノーマルモーター vs EF66 12号機 ハイパーダッシュ2 となります。

1階がノーマル、2階がハイパーダッシュ2となります。

ちょと・・・・あり得ない速さでは??(笑)
ノーマル2周でハイパー3周ですので、1.5倍の速度差があります。

先ほどと同じ貨車を引かせます。

少しだけ差に変化がありますが、1.5倍に近い差があります。


ウォームギヤボックス車両との比較のため、ハイパーダッシュ2搭載のEF65も参戦させます。
1階がEF66ノーマル、2階がEF65ハイパー、3階がEF66ハイパーです。

EF66同士の速度差はさらに広がり1.5倍以上となりました。

同じハイパーダッシュ2を搭載したEF66とEF65の差は1.2倍。
単純にギヤボックスの種類の違いによる減速比が1.2倍違うということです。
これは今後のチューンアップの参考になります。

なお。このあたりから息子の独り言が煩くなってきました。(^^;


次は貨車の数を増やして、走行速度とイメージのギャップをみます。
引かれる人達。
DSCF1530.JPG
最初の2両には脱線防止のウェイト代わりにトミカを積載しています。

まずはEF63トルクチューンモーター仕様。

純正モーターの場合、サウンド連結とあさまだけでも止まりそうだった程ひ弱な走りだったのですが、それとは雲泥の差で確実に牽引していきます。
速度も申し分なく、ウォームギヤによる静粛性も文句なしです。

次はEF65ハイパーダッシュ2仕様。

同じギヤボックスのEF63とは明らかな速度差と迫力です。
しかし、私には少しスピードが速すぎるかも?

次はEF66ノーマルモーター。

坂の頂上を越えた所で駆動輪がスリップしています。
なんとか自走は可能ですが、連続走行の常用は不可能ですね。
貨車(負荷)を減らせばスリップはしなくなると思います。

次に異様な速度だったEF66ハイパーダッシュ2仕様。

またしても有り得ない速度なのですが、こちらもスリップが致命的。
高速ホイルスピンで強引に復帰するのに、モーターの底力を垣間見る事は出来ますが・・・

なぜホイルスピンするか?ギヤボックスの内部を見れば分かるのですが、それはまたの機会にしますね。
それを証明するのが「連結仕様の400系つばさ」です。

さすが!連結6両編成をこなす動力車!しかも2スピード!!
こいつのモーターを変えると・・・・恐ろしい予感がします。。。。。。


ここまで実験して今後の改造の方向性が見えてきました。
次は乾電池と充電池の違いも観察してみたいと思います。

モーター交換の威力 [整備・改造・試運転など]

前回の立体駐車場レイアウトで改造動力車+貨車を走らせてみました。

引っ張られる人達?
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トミカを積載した台車4台とコンテナ(7000・30A・19G型)とトキ15000の8台です。

連結順はこのようになります。
DSCF1456.JPG
この順番やトミカを積載しているのには理由があります。

これだけ貨車を連結して坂曲線と曲線で左右に曲げると、途中で動力車から1・2台目が必ず脱線します。
先頭にコンテナを持ってくると、走行の振動や後の車両の重さでコンテナが吹っ飛び橋脚と台車に挟まるか、台車丸ごとレールから外れてしまいます。
動力車は重量もあり車輪に十分荷重がかかっていて牽引力に余裕があるのですが、連結されている最初の貨車はとても軽いうえに、後方の貨車を引っ張る力をモロに受けています。
上りながらのS字カーブでは動力車と後方車両に引っ張られてレールからすっ飛びます。

ましてや、今回はモーター交換してパワーアップした動力車で振り回すのですから、先頭ほど重く後方ほど軽い構成にしないとまともに周回すら出来ませんでした。

さて、早速の走行会です。
まずは先日モーター交換した「EF65 1068番車」です。
DSCF1450.JPG
新品アルカリ乾電池に交換して出発!

どうです?このスピード&パワー!(笑)

更に、今までず~っと頭の中で妄想していたことを実行します。
DSCF1451.JPG
EFシリーズの重連です。
しかも2台とも同じギヤボックス車両で、同じ強力モーターへ改造済み。

ドキドキしながら出発進行!

すばらしい!上りでもスピードがほとんど落ちません。
トミカ搭載4台を含む貨車8両と2台の動力車の10両編成の力強い走行は圧巻の一言です。

もう普通の動力車や軽い貨車では満足できないでしょうね~・・・


でも、良い事ばかりではありません。
これだけの重量を牽引するのですから、このレイアウトを5~8周させるとモーター部分はかなり発熱していますし、大きな負荷をかけ続けたときにする焦げ臭いような匂いもします。
適度に停止し休憩させるくらいの余裕が必要ですね。

またプラレールの動力車には、走行中に障害物に当り車輪がロックした時の保護のために「トルクリミッター」がギヤボックスに内蔵されていますが、これだけの重量貨車を引くとトルクリミッターが働いてしまう場合もあります。
「ギ・ギ・ギ・ギ・ギ・ギ・・・」とクラッチが滑っている状態を長時間続けると、プラスチックが削れてしまい、余計に滑ってしまうようになるので注意が必要です。
特に現行EFシリーズのギヤボックスは珍しく、他の車両からの転用が不可能なので、ギヤの破損には細心の注意を払う必要があると思います。


それでも、これだけの走行性能と静粛性を手に入れてしまうと・・・
後戻りどころか、他の動力車への興味は薄れてしまうのは仕方が無いですよね~。

EF65のモーター交換 [整備・改造・試運転など]

今回はお気に入りの動力車である「EF65」の改造をします。

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以前に改造しているEF63と同様に、ウォームギヤの特徴であるギヤ鳴りが少ないから、モーター交換で馬力アップしても静かで早い!という最強動力車に仕立てます。

なお、この車両はセット品の付属でしか入手できないのが難点ですけどね。
付属のセットはこちら。

プラレール 一緒にひろげよう! トミカとプラレールのロータリーセット

プラレール 一緒にひろげよう! トミカとプラレールのロータリーセット

  • 出版社/メーカー: タカラトミー
  • メディア: おもちゃ&ホビー


トミカを運べる貨車?も入っています。

モーター交換で一番大変なのがギヤボックスの分解です。
接着剤でしっかりくっついている場合は難儀します。
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接着剤で固められたプラスチックの合せ面を地道にカッターナイフで切っていきます。
この場合、ギヤボックスは車両に付けたままの方が手で押さ易いので、手を切って怪我をする事も無いと思います。(もちろん、少しずつ慎重に切っていきます)

切れ目が入ったら、ギヤボックスの分解は完了したようなもの。
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スプリングやウェイトが入っているので、よく観察しておきましょう。

モーターは「HYPER-DASH2」を使います。
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このモーターを選定した理由はすでに改造済みのEF63と同じにしておく為です。

ウォームギヤを付け替えたら元に戻します。
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EF63の時の説明にも書きましたが、スイッチレバーと連動して自動ポイント用のフックが上下しますので、取り付けをしっかり確認してギヤボックスを組み合わせます。

半田付けをしてショートが無いかも確認。
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プラパーツは再度接着する必要は無さそうです。
改造した以上はパーツの消耗は激しいですし、メンテナンスを考えると再接着はしない方がメリットは大きいと思います。

全て元通りに組み直したら慣らし運転を行います。
適当に楕円のレイアウトを作り動力車単体でしばらく走らせます。
どれくらいの時間が適当か?は分かりませんが、使用途中の電池でも数時間は走りつづけるので、電池が無くなり止まりそうになったら終了で良いと思います。

この改造を施すと、他の動力車はうるさいので使う気にならなくなると思います。
もちろん、パワーアップした分は電池の消耗も早いですし、無理な牽引をさせるとギヤやモーターの寿命が縮まりますが・・・



EF63改造 [整備・改造・試運転など]

お気に入りの車両は「サウンド連結EF63&あさま」だったりしますが。

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使用頻度の低さもダントツです。
その理由は・・・

パワーの無さ

動力車単体でも厳しい登坂、全て連結した5両編成では坂の頂上で止まりそうになくらいです。
電池を新品にしたりオキシライドにするのにも疲れました。。。



そこで登場したのがこれ。
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ミニ四駆用のモーターです。
ついにモーター交換という禁断の領域に・・・(笑)


ギヤボックスの分解ですが、接着がしっかりしてあり半分破壊といった感じでした。(^^;
ウォームギヤを抜き取り、付いていた位置と同じになるように移植します。
このギヤボックスは、動力車にある自動ポイント用のフック?が電源スイッチと連動して上下するようになっています。
ギヤボックス内に組み込まれていて、スイッチレバーで上げ下げを兼用していますので、組み込みにはちょっとしたコツが必要です。


無事に交換作業が終了したら早速試走会。


まずは坂レールを登らせてみます。

速度の落ちも少なく、快走しております。


さらに負荷がかかる坂曲線で3階までの一気登りに挑戦!

重量級の動力車+サウンド車+あさまの5両編成が、ぐんぐん登っていく姿は圧巻です。


さて気になる騒音ですが、純正状態はモーター音も静かで速度も遅い為に走行音も静かでした。
モーター交換による回転数アップでモーター音は多少大きくなりますが、1段目がウォームギヤで減速段数が少ないという特性上ギヤの音が少ない為に、総合すれば新幹線車両よりも静かに感じてしまいます。
また、走行スピードが上がった分、レール継ぎ目の音の間隔が短くなり走行音は煩くはなります。
しかし、ハイパワーモーターを積んだギヤ鳴りの煩い動力車で牽引するよりは、十分に静かで早い列車になりました。
これから活躍場面が増えるのは間違いないと思います。
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